【人材育成 for DX】開催レポート #3「ダイハツから学ぶ、現場から始める全社におけるAI人材育成」

ゲスト:ダイハツ工業 太古 無限氏

 JDLAでは、デジタル人材育成に積極的に取り組む企業から学ぶ、無料ウェビナー「人材育成 for DX」を開催しています。このセミナーでは、DX推進の鍵となるデジタル人材育成に関して、毎回企業ゲストをお招きしながら様々な実際の取り組みをご紹介。そのノウハウを紐解き、お伝えします。

 2021年11月18日(木)に開催した「人材育成 for DX #3」のゲストは、ダイハツ工業の太古 無限(たいこ むげん)さん。2020年より全スタッフ職へのAI啓発研修をスタートさせているダイハツ工業の取り組み内容について、自主的にAI学習を開始し“草の根”的に社内啓発を推進してきた太古さんから伺いました。

●登壇者紹介

ダイハツ工業 東京LABOデータサイエンスグループ グループ長
太古 無限(たいこ むげん)氏

2007年にダイハツに入社。 エンジン制御開発を経て、2020年から全社員のAIスキル向上をサポートする東京LABOサイエンスグループのグループリーダーに就任。2017年に国内MBAを取得。また、2020年7月から滋賀大学データサイエンス学部インダストリアルアドバイザーに、2021年5月から工学院大学情報学部テクニカルアドバイザーに、同年9月から東京都市大学情報工学部インダストリアルアドバイザーにそれぞれ就任するなど、大学でもAI実装の重要性を教えている。

JDLA 理事/事務局長
岡田隆太朗(おかだ りゅうたろう)[モデレーター]

2017年、ディープラーニングの産業活用促進を目的に一般社団法人日本ディープラーニング協会を設立し、事務局長に就任。2018年より同理事兼任。緊急時の災害支援を実行する、一般社団法人災害時緊急支援プラットフォームを設立し、事務局長として就任。コミュニティ・オーガナイザーとして、数々の場作りを展開。

「このままではゆでガエルになる」という危機感

 まず、JDLAの岡田から本セミナーシリーズの趣旨説明とデジタル人材育成が急務であるという現状の共有をはじめ、デジタル人材が身につけるべき能力についてご説明。その後、太古さんによるプレゼンテーション「現場から始めるAI人材」がスタートしました。

「私が所属する東京LABOデータサイエンスグループは、私の提案により誕生した組織です。『AI活用事例を増やす』『全社員のAIスキル向上をサポート』『2025年までにAI民主化を実現する』という3つのミッションのもと、AIを誰もが当たり前のツールとして使えるようになるためにはどうするか、具体的な数値目標を決めて取り組んでいます。

 このグループを作った理由は、世の中ではすでにAI活用が当たり前になっている中、『AIを駆使しないと生き残れない時代になっている』と感じたからです。かつ、自動車業界は100年に一度の大変革期時代と言われています。この環境変化にいち早く気づかなければ、ゆでガエルのように茹で上がって死んでしまう。このような危機感がありました。

 私がAIの勉強を始めたのは2017年のことでした。最初は3人ほどの勉強会でしたが、徐々に社内でもAI活用推進が広がり今に至ります。

 ダイハツの文化に『改善マインド』があります。私が生まれる以前の昭和31年から始まった改善提案活動により、当社は小さな改善を積み重ねることが習慣化しています。そういった文化の中で、AIをどのように活用していくかは一つの軸となっています」